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2023年 9月 12日

灯台もとマツグミ

増穂実習場内で、マツグミが生えているのを見つけました。
マツグミは、オオバヤドリギ科に属し、マツ類、モミ、ツガなどに寄生するヤドリギ類の一種です。
実習場のある山梨県では、生育地での個体数が少なく絶滅危惧ⅠB類(EN)に指定されている希少な植物です(2018山梨県レッドデータブック)。

宿舎近くのアカマツの枝の上に、3個体ほど生育していました。
いつの間にか鳥が、種を運んでいたのでしょう。
実習中は毎日みる木でしたが、すっかり見過ごしていました。
身近にある植物を見ているようで、見えていなかった、まさに灯台もと暗しです。

こちらは、まだ発芽して1~2年程度なのか、小さな個体です。
マツグミは高い木の上に生育していることも多いので、間近で観察できてラッキーです。

若い枝には、星状毛とよばれる放射状にのびた毛がはえています。

茎が枝を這うようにのびています。

よくみると、所々に吸器(haustorium)と呼ばれる特殊な器官が観察できます。
吸器とは、根が変化したもので、ここで宿主の組織に進入し、水分やミネラルを奪い取ります。

ただ、寄生しているといっても、マツグミは、自ら光合成を行うことで糖分を得ているため、
マツグミが原因で、宿主が枯れてしまうようなことは滅多にないでしょう。
果実は食べられるようなので、このまま、そっと成長を見守りたいと思います。

(ふみ)

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