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2023年 1月 16日

激安斧を入手したが、頭を冷やすことにした話

先日、焚き火の相棒にすべく、手斧を手に入れた。

購入した斧

先日から話題に挙げてきた手斧は、クラフト用の斧に特化させる(パワーが少なくなる)予定となり、気軽に焚き火に連れていける斧が欲しくなったのだ。
さらに、硬い薪に対応するためにもう少しパワー(重さ)が欲しい。

今までのように鉈を使えば良いではないか!ともう一人の自分が訴えていたが、斧の良さが見え始めてきたところなので、入手を阻むもう一人の自分に負けてしまうわけにはいかなかった。

※使い始めて分かった良さとは、鉈と比べて身幅(峰から刃先までの長さ)があるため、握り手が薪割り台に干渉することがない。
台の大きさや高さに対しての条件がナタより少ない等。

買うか買わないか自問自答を繰り返す日々を過ごしていたそんなおり、某密林に踏み入って激安の斧を見つけてしまったのだ。
送料は別途にかかるとあるが、幸い送料無料になる抱き合わせになるものも候補がある。 思い立ったが吉日というではないか。

某日の深夜に「ポチッとな」の掛け声とともに私の手元に来ることになった。

※某密林とは、判断力の鈍った深夜にも買い物ができる、恐ろしいシステムの事である。 一度踏み入れると、脱出は困難である。

密林から斧が到着した。 早速チェックをすると、さすがの海外製激安品、どこを探しても左右で対象になっている部分がない。

歪な斧頭

ブレードはハンドグラインダーで削った如く、凸凹しており、さらに刃の左面のコンベックスがきつく、右面はフラットに近い凸凹で、左利きには使いやすそうなほどである。

また、斧刃の反対側、峰に相当する部分の左側が、大きく凹んでおり初代キカイダーの頭状になっている。
ペグハンマーの代わりになるところなので、これはいただけない。

更に見てゆくと、斧頭と柄の継ぎ目がかけていたりグラグラしていたり、木目の流れが強度的によろしくなかったりと、製品としては☆1つである。

欠けている柄の繋ぎ目

さて、いざ杉の薪を小割にしてみると、出来るには出来たがお世辞にも快適とは言えなかった。

刃がほとんど付いていないので、割りたい部分が潰れてしまうのだ。 不愉快である。
削りブシ(焚付用の薄く削った薄片)やフェザースティックの作成はまず出来ない。
薪に対して斧の角度を大きくしないと食い込まず、薄いものは作ることが出来ないのだ。
激安であるので当然とは言え、ひどい有様である。これでは鈍器の角でひっかくのと同じである。
浅い角度で切り込めて、薄い削りブシを作れなければ焚き火の相棒にはなり得ない。

 少し研ぎを入れると、食い込みなどは改善させることが出来た。 しかし、塗装で目立たなかったブレードの凸凹が、かえって目立ってしまう有様である。

凸凹が目立つブレード

これは手強い、長期戦になりそうだ。

そこで気が付いた。

これは半完成品、または組み立てキットに違いない。

にも拘わらず、親切で組み上げて送ってきたのか。 親切にも程がある。

それとも部品の過不足が出ないように組み上げてしまったのか。

何れにせよ、しっかりとプランを立てて取り掛からないといけない。

しばらくはこの斧と距離を置き、頭を冷やそう。良い案が出るはずだ。

 S田

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