2024年 8月 28日
山と花と星と妖精
先日、北アルプスの奥穂高岳と北穂高岳に登って来ました。
朝5:30に上高地を出発し、右岸の散策路を歩きます。
道中、明神池手前の木道から20-30mのあたりで、ツキノワグマが笹薮の中をかき分けていくのを目撃しました。
幸いこちらをまったく気にしていないようでしたので、急いでその場を離れました。
(帰りに上高地インフォメーションセンターへ情報提供しました。)
ほっと一息、路傍の草花が目を楽しませてくれます。
クサボタン
くるりとカールした花びら(っぽく見えるガク片)が可愛らしいです。
朝露に濡れるキツリフネ
バイカモ
川の流れに優雅に揺られています。
ソバナ
日当たりのよい場所では、たくさんの花をつけています。
キオン(上)とハンゴンソウ(下)
どちらもキク科キオン属の植物です。
背が高く黄色い花を咲かせることが共通の特徴ですが、よく見ると葉っぱの形が異なります。
屏風岩を横目にみて、シラビソやダケカンバの林を抜けていくと・・・
標高2300mのキャンプ地、涸沢に到着です。
明日に備え、日没とともに19時頃には眠りにつきます。
未明3:30に目覚めると、夜空に星々が瞬いていました。
写真に収めることはできませんでしたが、30分ほど眺めている間に流れ星を10個以上観察できました。
7月下旬から8月頃にみられるペルセウス座流星群です。
夜が明けたところで、山頂を目指します。
朝日に染まる奥穂高岳
チングルマ
果実からのびる花柱にふわふわの毛が生えています。
急な岩場を上がっていきます。
稜線に出ると周囲の山々を一望できます。
稜線を辿った先にとがった山が見えます。
アルプス一万尺の歌で有名な槍ヶ岳です。
奥穂高岳山頂に着きました。
ここから、来た道を少し引き返し、岩稜地帯を越えて、北穂高岳へ向かいます。
経由する涸沢岳の先は、特に急傾斜でクサリ場とハシゴ場が連続します。
下りは、とりわけ高度を意識させられるため、なかなかのスリルに逆回りで来ればよかったと後悔しました。
北穂高岳山頂
雲が出てきてしまったため、眺望はありませんでしたが、ここに至るまでの景色は最高でした。
涸沢に下り、この日歩いた稜線を振り返ります。
翌日、上高地までの帰り道、素敵な出会いがありました。
川辺で休んでいると、目の前で何やらピョコピョコ動く影が・・・
オコジョです。
一部の地域では、「山の神の使い」や「山の妖精」と呼ばれることもあるそうです。
それにしても、カワイイ・・・
山へでかけると、いつも何かしらの発見がありますが、
今回はいつになく出会いと感動の多い山行でした。
(ふみ)