2023年 8月 3日
都内公園でセミ観察会を行った話
灼熱の日差しを避けた夕刻の都内某所で、セミの羽化観察会を行いました。
直前の鳴き声調査では、アブラゼミ、ミンミンゼミ、クマゼミ、ニイニイゼミが確認できていたので、その4種のセミ見分け方とセミ羽化観察のポイント・注意事項を事前に確認し、観察を行いました。
開始直後こそ、アブラゼミとミンミンゼミの見分けに苦労しましたが、流石に目の良い学生たちはあっという間にコツを掴んで見分けていました。
発見できた移動中の幼虫はほとんどがアブラゼミで、ミンミンゼミはごくわずかでした。
羽化殻としては多く目に出来ていたニイニイゼミは、移動途中のものは発見できませんでした。
穴から外の様子を伺っている慎重派から、活発に登る・下るアクティブ派、クライミングもそこそこに体を固定しだしているセッカチ派など、同じセミで有ってもそれぞれ個性があるようで、幼虫の観察だけでもかなりのボリュームがありました。
見分けポイントは触覚の第3節。アブラゼミ幼虫は第2節より第3節が長いのです。
ミンミンゼミは第2節より第3節が短いように見えます。裸眼では難しいですね。
アブラゼミ幼虫とミンミンゼミ幼虫の観察を十分に行った後、体の固定をしっかりしていた個体に戻ると羽化が始まっていました。
セミの羽化に学生たちは釘付けです。口々に感想を言いながら記録していました。
そんな中、発見しました。ニイニイゼミの羽化です。私は特にこれが観察したかったのです。
一番上のニイニイゼミ写真は別個体ですが、ニイニイゼミの羽化の様子が想像できると思います。
私には、小さな羽化殻と成体との大きさの違いが他のセミよりも際立って見えました。
今回の観察会は、多くの幼虫と羽化を観察することが出来、大満足の一夜となりました。
S田