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2018年 1月 24日

水草の冬の姿

冬は植物にとって厳しい季節
学校の水草たちも花期はとっくに過ぎ、冬を越すため休眠中
しかし、この季節にしか見ることのできない水草の姿があります

それは、水草が越冬(あるいは越夏)、繁殖のためにを形成する”殖芽(しょくが)”
殖芽とは・・・

“形態的あるいは生理的に特殊化し、栄養分を貯蔵する水草特有の無性生殖器官”

殖芽には種によって様々な形があります
(”芽”という字が入りますが、根や茎を殖芽化させる種も!)

例えば・・・


こちらはガガブタの殖芽
形は”バナナの房状”
火星人のようにもみえます

 


フサモの殖芽
多数の葉が棍棒状に密集したような姿をしています
この殖芽の形状がフサモと他の近似種を区別するポイントになります

 


エビモの殖芽
(左)学校に展示中のもの(すでに発芽しています)
(右)通常のエビモの殖芽

学校に展示中のエビモの殖芽(左)は、通常のエビモの殖芽(右)とは形態が異なるようです
エビモは頂端の茎と葉が肥大して殖芽になりますが、角野(1994)によると”流水域ではほとんど肥大せず硬くなっただけのもの”もあります
左のエビモは河川(流水域)に生育していた個体で、まさにこれなのでしょう
(右のエビモはため池に生育)

一方で、このような生育環境によるエビモの殖芽の形の違いがなぜ生まれるのかは、まだ明らかにされていないようです

そんな水草に隠された謎に思いを巡らせつつ、
春を待つ水草たちの寝顔は今日もカワイイです

(ふみ)

 

<引用文献>
角野康郎, 1994. エビモ. 日本水草図鑑. p.40. 文一統合出版.

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2018
 1/24 水草の冬の姿

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