2014年 7月 31日
黒耳ガメ
市民参加型のある調査によると、日本の野外でもっとも多く見られたカメはアカミミガメでした。北米からやってきた外来種。小さいうちはペットショップなどで“ミドリガメ”の名前で売られ、放されたものが野生化しています。
学校の近所の池でも、クサガメと一緒にたくさん泳いでいました。上がメス。下がオス。オスは前足の爪が長くなります。よくみていると、なかには変わった色のやつが。
これはアカミミガメの黒化個体。大きなオスに見られる色の変化で、トレードマークのアカミミ(赤耳)はすっかり黒耳、甲羅の色や模様も変わってしまい、まるで別種のようです。
この黒耳ガメ。数は多くありません。理由のひとつは、野外のアカミミガメはメスばかりのためです。多くのカメの性別は卵の時期の温度で決まります。養殖時の温度管理の影響で、ペットとして売っているのはメスばかりという話があります。
でも、このアカミミガメ。最近では野外で繁殖し、オスとメスが同じくらいの割合でみつかる川や池がでてきました。近い将来、この黒耳ガメをもっと頻繁にみる機会がでてきてしまうかもしれません。
(小)