学校の植え込みには、ツツジが植えてあります。
いわゆる「オオムラサキ」と言われる種類です。
オオムラサキは長崎の平戸で栽培され、全国に広がったものとされています。
なので、園芸関係では「ヒラドツツジ」と呼ばれることも多いのですが、
何と何が掛け合わされてできたものかはよくわかっておらず、
類縁関係は混乱しているようです。
見た目の特徴としては、雄しべの数が10本というところです。
これは、赤花タイプ。
雄しべが10本あるのがわかると思います。
白いタイプもあります。
やはり雄しべが10本ですね。
薄緑の網目模様は「蜜標(みつひょう)」と呼ばれ、虫に蜜のありかを示すマークです。
赤花を見ていたら、なにかおかしいものを発見。
雄しべが花弁状に変化したものです。
数を数えてみると、変化していない雄しべとあわせて10本ありました。
こういうところからも、雄しべが変化したものとわかりますね。
一般的に、八重咲きと言われるものはすべて雄しべが花弁状に変化したものです。
サクラ、バラ、ヤマブキなどです。
八重咲きのものは生殖能力がなく、種を作ることができません。
なので、接ぎ木や挿し木で増やしています。
花が白くても赤くてもオオムラサキ。
まあ、ややこしいので紫色のものを「オオムラサキ」。
他を「ヒラドツツジ」とするのが良いのかな?
じゃあ、「ヒラドツツジの白花」、「ヒラドツツジの赤花」にするのか?
どっちにしろややこしいですな。
ちなみに、「ツツジ」という種類のツツジはありません。
植栽でよく使われているツツジの咲く順番は、
クルメツツジ(花が小型)~オオムラサキ(花が大型)~サツキ(5月(皐月)に咲くので。
クルメツツジより大きく、オオムラサキより小さい)とされています。
(よ)