(※この記事は旧ブログのものです。表示崩れ等ありますがご了承下さい。)
今日はめずらしく、授業のネタを紹介しちゃいます。
8月の終りくらいから、暑さも関係なく虫たちが鳴きだしていましたが、
あれは気温ではなく、ちゃんと日長を感じとって、日が短くなると鳴くようになります。
このような傾向は、魚の繁殖期でもみられ、「あなたたちはちゃんとお分かりなのね」と
感心してしまいます。
さて、コオロギや、キリギリス、バッタを含むバッタ(直翅)目は、
まず大きくキリギリスの仲間と、バッタの仲間に分けられ、
キリギリスの仲間は、さらにキリギリスとコオロギに分けられます。
キリギリスは、体が左右からつぶされたような体つきをしており、
翅をたたんだとき、左翅が右翅の上に重なります。
対して、コオロギは、体が上下からつぶされたような、言うなればゴキブリのような
体つきで、翅をたたんだとき、右翅が左翅の上に重なります。
鳴くのはオスだけで、コオロギの場合1秒間に150以上のパルスで翅を振動させる(得田,1975)
そうです。
これもただこすり合わせてるだけではなく、上にくる翅の裏側にあるやすりと、
下にくる翅の表側にあるまさつ器をこすり合わせています。
ちなみに、写真の2頭は両方ともメスで、オスとは羽の脈の感じがぜんぜん違います。
オスの標本がなかったので、紹介できずすみません。
しかし、あの小さい体に、遠くまで届く音を出す力があるなんて、なんとも不思議ですね。
(よ)
東京環境工科専門学校