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2010年 7月 11日

飛び立つミズカマキリ

(※この記事は旧ブログのものです。表示崩れ等ありますがご了承下さい。)

 
毎日,暑い日が続きますね.こんな暑い日は水槽の中はさぞかし涼しいだろうなと
ミズカマキリを飼育している水槽を覗いたら,数個体が水面にあがっていました.
足でしっかりと水草や浮き草の上に立っていて,体も乾燥して,今にも飛び立とうと
していました.実際に写真を撮っているうちに1個体が羽を開いて飛び立ちましたが,
水槽の蓋にぶつかってあえなく脱出は失敗でした.
 
 ミズカマキリはカメムシの仲間で普段は水中で生活していますが,けっこう飛ぶことが
知られています.ちょっとした水たまりや学校のプールにもやってくることを考えれば
なるほど納得できますが,実際に飛び立つ瞬間を見るとなかなか興味をそそられます.
偶然,居合わせた学生も興味津々でした.
 
 さて,では,どうして飛び立とうとしたのでしょうか?いくつか可能性は考えられて
1)この時期が移動の季節,2)もしかしたら餌不足,3)水温が上昇しすぎた
の3つくらいが可能性がありそうです.
 
 1)についてはミズカマキリの交尾・産卵の季節なのかもしれませんが,けっこうな数の
雄と雌がいるはずなので交尾相手を探したり.産卵場所を求めて移動するというのは
少し考えにくいです
 
 2)については,最近は餌用のヒメダカの数が少なくなっていたので,もしかすると
「待ち伏せ型」をあきらめて,餌を求めて新天地を探しに行こうとしていたのかも.
10年も前になりますが,タガメかコオイムシのどちらかの種で「待ち伏せ」と「探索」を
組み合わせて餌を探しているという論文を過去に読んだことがあります.
 
 3)については,ただでさえ暑い廊下で,蛍光灯を当てているので,水温はかなり
高かったと思います.
 
 どれが正しいのか,真偽のほどはわかりませんが,生きものが身近にいるとおもしろい
発見がありますね                (吉)
東京環境工科専門学校
 

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