2011年 1月 19日
小網代の森で外来有害植物の除去作業(2)
(※この記事は旧ブログのものです。表示崩れ等ありますがご了承下さい。)
アオキやヤツデを引き抜いた後は,いよいよ「中央の谷」でのトキワ
ツユクサの除去に取りかかりました.トキワツユクサは在来のツユクサに
比べると,色のつやが強く,葉は小さいけど肉厚で,花は白い違いが
あります.そして何よりも「ポキポキ折れやすい」のです.
この折れやすいというのが最大の問題で,折れた切れ端からどんどん
根が出て新たな株として再生するのです.本種を抜く時には地面の中を
横に張っている根から丸ごと取ることと,葉や茎の切れ端を残さないように
細心の注意を払わなければいけません.不用意にしてしまうと,駆除した
つもりがかえって分布を拡大させてしまいます.ポキポキと折ってしまう
くらいなら,周りの土ごと取り除いた方がよっぽど良いのです
さらにやっかいなことに冬は大量の落ち葉が森を覆ってしまうので,
ツユクサ本体を慎重に探さなければいけません.夏も出来ればよいのですが
スズメバチ類やマムシが多いのでやっかいです.豊かな自然が残っている
証ではあるんですけどね
そういうわけで,寒い冬のこの時期に,全員が土嚢袋を自分のすぐそばに
置いて,まさに地面に這いつくばりながら除去作業を進めます.一見すると
異様な光景ですが,在来の自然環境を保全するためには,このような取り
組みが欠かせません.
この日は,ツユクサが詰まった土嚢袋は全部で100袋以上になりました.
この袋を黒いゴミ袋に入れて,トキワツユクサを枯らそうというわけです.
それでも,処置したエリアはほんの一部です.外来種駆除には地道な努力を
続けるしかないことを改めて実感する実習となりました (吉)
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