2020年 4月 28日
増穂実習 生きものクイズ 番外編-その5-
番外編その5は猛禽類の写真問題になります。
猛禽類は木や電柱などにとまっている状態よりも飛翔している姿をよく見かけます。そのため、飛翔時での識別が重要となってきます。猛禽類調査の仕事となると1km先の猛禽類も見分けられなければなりません。
実際は飛翔している姿を見るので、猛禽類の形・羽ばたき方・移動スピードなど複合的に考えていかなければなりませんが、今回は写真で識別してみましょう。
番外編 第28問
猛禽類では一番よく見かける種です。低地から山地まで幅広く生息しています。尾羽がバチ状で翼指(翼の先の指みたいな部分)が長く見えます。よく見かける種なので、これを識別できるようになることで他の猛禽類と比較するようにしていきましょう。
番外編 第29問
体下面(体・翼の下)が白く見えるので、下から見ていると背景に溶け込んで分からなくなるときも。鳥類をメインに狩りをしており、林内を飛翔するのがうまい種です。この写真では見れませんが、背面(背中側)は暗青灰色をしており、種名の漢字に由来しています。
番外編 第30問
冬には広い耕作地で見かける印象があり、主にネズミ類を餌にしています。繁殖期には山地でよく見られ、一度に何個体も飛翔している姿を見かけます。比較的飛翔時間が長いため、じっくり見ることが出来るます。第28問同様に識別の基準にするといい種です。
番外編 第31問
渡りをする猛禽類なので、翼が長くて長距離飛行に向いている形をしています(この写真では分かりづらいですが)。秋の渡りの時期には運が良ければ1日に何万個体も見れることがあります。先日石橋先生は家の近くで見たようです・・・見たい。
番外編 第32問
体下面は白い。頭は体に対して小さく、尾羽は体に対して長く角張っているように感じます。また、尾羽の横帯はくっきり見えています。空は比較対象が無いため、大きさが分かりづらく、似ている種に間違えやすいです。
番外編 第33問
都市部でも見かける猛禽類です。元々は崖地で繁殖していますが、都市部では橋脚や煙突などで繁殖します。他の猛禽類に比べて小さいので識別しやすいが、小さいため、観察者の目が悪いと視認しづらい。
番外編 第34問
こちらは体下面が白いが、翼先がシュッとしています。第33問同様に元々は崖地で繁殖をしており、都会ではビルなどで繁殖をしています。この種が属する目(もく)はオウムやインコに近縁です。
番外編 第35問
主に山地に生息しており、分布は広く東京都では多摩の方で見られることも。この種は1卵しか産卵しません(他の猛禽類は複数個産卵する)。しかも幼鳥を1年以上かけて育てます(ほとんどの猛禽類はその年の夏まで)。長期間、手を掛けて幼鳥を育てる種です。
番外編 第36問
これは飛翔個体では無いが、特徴が見られる猛禽類です。換羽の状況にもよりますが、1年くらい経つと別の姿に変わります。
猛禽類は意識しなければ見る機会は少ないです。また、飛翔個体を識別するのは慣れないと難しいです。そのため写真では識別できるようになっておきましょう。猛禽類を識別できるようになるとかっこいい気分になれますよ。
次はその6になります。明日は祝日ですので、明後日に投稿します。