(※この記事は旧ブログのものです。表示崩れ等ありますがご了承下さい。)
今日は増穂実習の「クモ班」の調査活動を紹介します.多くの人はクモに対して
「気持ち悪い」という印象を持たれるだろうと思いますが,実は,地球でもっとも繁栄
している捕食者のグループのひとつであり,その種数の多さや生態の多様さから,
自然の豊かさを知る尺度としても最近は注目されつつある生物です.
今回のクモ班の主な目的は,実習地周辺に生息するクモについて,出来るだけ多く
の種を採集し,種名を調べて記録することでした.学生の調査活動について行くと,
彼らがとてもユニークな方法でクモを採集していました.
網を張る「造網性」のクモを採集するときに,学生が半分に切ったマヨネーズの空容器
を取り出しました.指導教員のK藤先生に教えてもらったとのことですが,なるほどよく
考えられています.クモは大きな振動を感じると網からポトッと落ちてしまうことも少なく
ないのですが,昆虫採集用の捕虫網では,網が枝やトゲにに引っかかったりして蜘蛛の
巣の下にうまく構えることが難しいのです.でも,この方法であれば破れることもなく,クモ
が落ちてきそうな位置に構えることも簡単です.そして何よりも安価に作ることが出来ます.
今回の実習で,クモ班の学生たちは50種ほどのクモを覚えたようです.増穂での実習は
あと2回あります.自分たちで設定した調査テーマを確実にクリアして,充実した増穂実習に
してもらいたいと思います (吉)
東京環境工科専門学校