2010年 5月 10日
増穂実習だより(3)~タラの芽とシカとヒト~
(※この記事は旧ブログのものです。表示崩れ等ありますがご了承下さい。)
増穂実習地周辺にはたくさんの山菜が自生していて,この季節は春の味覚を満喫
できる贅沢なひとときになります.私たちが実習しているときも山菜採りを楽しむ人の
姿をよく見かけます.
山菜を採る際には,採りすぎないように注意したり,すべての芽を摘まないようにする
などのマナーを守ることが大切です.特にタラの芽などは,すべての芽を摘んでしまうと
その個体は枯れてしまい,せっかくの春の恵みを楽しめなくなってしまいます.それに
山菜を楽しみにしているのは人だけでなく,シカやサルなどの野生動物も同じようです.
実習中にS田先生が,タラの芽を見ていておもしろいことに気づきました.シカはタラの
芽の葉の部分だけをかじるようで,シカに食害されたと思われるタラの芽からは,しばらく
すると新しい葉が形成されているように見えます(1枚目と2枚目).一方,人間は芽を
根元から摘むために新芽が形成されません(3枚目).
そのため,すべての芽をつみ取られたタラの木は枯れるしかなく,至る所に立ち枯れに
なった個体が目立ちました(4枚目と5枚目).春の味覚を楽しむためには,一人でも多くの
人が山菜採りのマナーを守っていくことが大切だと再認識した1日でした. (吉)
東京環境工科専門学校
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