2025年 12月 3日
チュウゴクアミガサハゴロモの駆除は今がチャンス

チュウゴクアミガサハゴロモの駆除は今がチャンス!
今日のお題は、今話題のチュウゴクアミガサハゴロモの『駆除』についてである。
チュウゴクアミガサハゴロモは2015年に大阪南部で確認され、その後10年で驚くほどの増加を示し、全国へと分布を拡大している。東京でもここ数年で多くを目にすることになった。
お隣韓国では2010年に報告があり、その後に大きな農業被害を引き起こしている。
日本でも2025年度にはチュウゴクアミガサハゴロモに関する注意喚起が関係各所から出されている。


様々な植物への被害が予想されており、今後は大きな問題となってくるだろう。我が家ではアカマツ、クロマツ、イチョウなどの裸子植物とサボテン、多肉植物以外では吸汁や産卵が行われている。その中で彼らの一番人気がケンポナシであり、彼らの生産する甘露が滴点ている。次はアケビのツルだろうか。在来のアミガサハゴロモがカシ類を吸汁するのに対し、チュウゴクアミガサハゴロモは広範囲の植物に対して吸汁・産卵することができる。寄生相手をあまり選ばないのも個体数増加・被害拡大の原因となるだろう。被害を防ぐためには、駆除が必要だが、現在のところチュウゴクアミガサハゴロモに対する指定農薬が無いため、薬剤での防除が困難である。捕獲が可能であれば手っ取り早いのだが、チュウゴクアミガサハゴロモは幼虫・成虫ともにそこそこ敏捷で、なれないと捕獲がなかなか難しい。
今がチャンス!チュウゴクアミガサハゴロモの駆除方法とは。
そんなチュウゴクアミガサハゴロモだが、秋から春にかけて駆除のチャンスがやってくる。それは卵の駆除である。流石に卵は動き回れない。おまけにフレッシュなものは白い老物質の覆われていて、たいへん目立つのだ。
この状態(産卵痕)であれば、昆虫が苦手の方でも駆除が可能だろう。


目が慣れてくると、枝の先端付近に多くの産卵痕が確認できる。これを見つけ次第切り取り、焼却や埋設するなどで孵化させないようにすることができる。燃やせるゴミに出すのも良いだろう。
現在の発生状況を思えば、駆除の効果はかなり限定的だろう。自身の管理地を徹底的に駆除できても、周囲からいくらでも供給されるのだ。
卵の駆除を行い、その年度の初期発生量を抑えることができれば、その後の被害は必ず減らせるのだ。

写真5は筆者による30分ほどの駆除作業の成果である。ここから発生するチュウゴクアミガサハゴロモを減ずることができた(無農薬!)のだから大きな成果だと思うことにする。
皆さんもこの冬はチュウゴクアミガサハゴロモの駆除をしてみませんか。
S田