
自然や生き物は、地方に行かないと見られない訳ではありません。私たちが生活する都市部にも自然や生き物はいます。学校周辺の公園や施設を訪れ、普段から身近な自然や生き物を観る目を養います。鶴見川流域や多摩動物公園では、そこに広がる自然を守る活動を実践します。博物館や植物園などの見学は、集約された展示物から体系立てられた知識を吸収することができます。これらの都市近郊実習では、技術や知識の習得だけでなく、自然を守る活動を実践している人との繋がりを築くことも大切な目的です。
① 見沼たんぼ首都高ビオトープ
首都近郊に残された生態系を再生するため、高速道路下のビオトープの保全管理作業を実施しています。

② 国立科学博物館
標本の重要性や実物の価値を学ぶと共に、施設の設計コンセプトを理解し、解説・展示手法について評価する力を身につけます。

③ 新宿御苑
大都市である新宿にも自然はあります。植栽樹種の違いや管理方法を比較し、公園の役割や利用について考えます。

④ 大横川親水公園
身近な生き物の解説を通して、参加者に自然の魅力や大切さを伝えるプログラム作成を、インタープリテーション実習を通じて実践的に学びます。

⑤ 猿江恩賜公園
学校から徒歩5分。周辺住民に利用される公園の役割を学んだり、普段から生き物を観る目を養います。

⑥ 国立科学博物館附属自然教育園
解説・展示から知見を得ると共に、活用方法を学びます。植栽樹種の違いや管理方法を他の公園と比較し、それぞれの役割やあり方を考えます。

⑦ 東京都桜ヶ丘公園
樹木医補資格取得に必要なカリキュラムとして、マツの古葉もみなど樹木の維持管理を実践します。

⑧ 環境省水鳥救護研修センター
海難事故による油汚染水鳥の救護を想定し、一連の流れを認識し、実際の救護現場で対応できる知識と技術を習得します。

⑨ 多摩動物公園
従来生存する動植物に配慮した保全管理の実際を学び、生き物の観察記録、及び植生・流域管理と生物多様性の回復作業を実施します。

⑩ 鶴見川(源流域)における植生管理
治水を基本とした広域レベルでの流域管理と小流域レベル(谷戸)での水循環管理を学び、流域環境の生物多様性の回復作業を実施します。

⑪ 鶴見川(下流域)における動物相調査と植生管理
昆虫や水生生物の採集・調査手法の習得と水域活動で必須となる安全管理を学びます。

⑫ 神奈川県三浦半島
野生動物保護管理事業について理解し、被害対策や野生動物の捕獲について学びます。

⑬ 三浦市小網代
水の循環を健全化するため、外来植物の除去や在来種の植栽・管理などを行います。

⑭ 馬入水辺の楽校
ビオトープ造成やレベル測量を学び、ワンド、流路、池など、各環境のコンセプトを理解し、生物の生息環境として機能させるための技術・手法を学びます。

⑮ 千葉県館山市
野生動物による農業被害の現状把握や柵の設置、罠の組み立てなど、被害防除の知識や技術を習得します。
