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屋久島

屋久島

特異で多様な自然環境を有する屋久島を実体験します。国立公園であり、世界自然遺産でもあるこの島の歴史や現状を学ぶと共に、自主調査活動では、これまでの知識や技術を総動員して実習に挑みます。

屋久島の自然の魅力

植生の垂直分布図

屋久島は、九州最南端の佐多岬から南南西約60kmに位置する周囲約130kmの島です。
この島の大きな特徴は「洋上のアルプス」と称されるように九州地方最高峰の宮之浦岳(1935m)をはじめ、九州高峰7位までがこの島に集中していることです。
このため、海面から山頂までの間で、亜熱帯〜温帯〜冷温帯という日本列島の南から北への気候区分が凝縮されており、それは植生の垂直分布に顕著にあらわれています。
また、この独特の地形と黒潮の影響による豊富な降水量により、樹齢数千年のヤクスギ巨木群を代表とした特徴的な植物相を形成しています。
また、ヤクシカ、ヤクザルなどをはじめとした固有亜種や多様な動植物が生息しています。

実習プログラム例

自主調査活動

2年間の集大成の活動です。屋久島固有の動植物を調べたり、屋久島特有の自然と人々との関係について調べるなど、屋久島全体をフィールドとした活動を展開します。事前の調査テーマの設定や計画書の書き方に始まり、屋久島では計画に基づいて調査活動を実施し、最終的にはデータ処理や報告書の作成を行います。限られた条件の中で、自分がどう活動すべきかを考える総合的な能力を身につけます。

黒味岳登山

標高1,831mの黒味岳山頂を目指す登山プログラム。登山を通じて、屋久島の魅力の一つである「植生の垂直分布」を実体験します。山頂からの景色は雄大です。自然の中での感性と体験を通じて得る知識が合わさることで、世界自然遺産である屋久島への理解が一層深まります。

西部林道エクスカーション

世界自然遺産登録区域に指定されている西部林道。海岸線から山頂まで途切れることなく続く森では、植物の垂直分布を見ることができます。縄文杉や白谷雲水峡とは違った、屋久島の自然を見ることができます。同時に「貴重な自然環境を分断する一般道」を目の当たりにすることにより、人と自然の関わりについても再認識することができます。

一湊海岸シュノーケリング

屋久島には、暖かい海流である黒潮の本流が南から流れ込んでいます。その黒潮に乗って多くの魚が流れ込み、暖かい海流がサンゴ礁を育てることにより、屋久島の海には多くの生き物が生息しています。屋久島といえば、縄文杉や白谷雲水峡など、山や森のイメージですが、海も自然豊かな場所の一つです。このシュノーケリング・プログラムをきっかけに海の魅力にハマる学生もいます。

栗生浜海岸自然観察

海岸は海水や潮風の影響が強く、高等植物にとっては、生育が厳しい環境です。そのような環境下でも、独自の生態で生き抜く海浜性植物について観察を行い、知識を高めます。

担当教員からのメッセージ

石橋先生

2年生最後の実習の舞台は、世界自然遺産の島としてお馴染みの屋久島です。面積は約500平方キロで東京23区と同じくらいの大きさです。その島の90%を占める森林や特異な生態系には、数多くの固有種や固有亜種が生息しています。屋久島の山・川・海での自然観察や自主調査活動を通じ、類まれな自然環境を有するこの島を堪能してください。